フランクフルトから/Grüß aus Frankfurt

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2010 ARAニーダーライン、ブルベ600km完走なるもタイムオーバーで失格,その1

2010年5月21日(金)、22日(土) ・・・・10月2日(土) 記。

後半は『その2」へ。


640kmを56時間かけて完走、タイムオーバーで失格。

今回はドイツの北西部、ニーダーラインのBrevet 600 km。
フランクフルトからは400km強の距離で,車で4時間という所だ。
スタートのヴァンクム (Wankum)は小さな村、7km西はもうオランダ、フェンローという大きな町がある。サッカーでも有名だそうだ。

GPSの故障で記録が取れなかった。
さらにサイクルコンピュータの不調で道を何度も間違えた。
速度が同程度のドイツ人と一緒に走ったので写真も全くない。



スタート、21:00
主催者のミヒャエルがスタートの号令をかけた途端に「ストップ!」の声がかかった。
何やら参加者の1人が何かごそごそとやっている。
そのうち公道への出口になにやら立て始めた。

打ち上げ花火だ!

ヤンヤヤンヤの声がかかるが当人は平然と点火した。
「やはりこれがないとブルベは始まらない」らしい。

Start, 21:02, ヴァンクム (Wankum)
そんなわけで2分ほど遅れて実質的なスタートをした。

長距離なので初めから集団には加わらない方針で行く。

夜間走行用装備(ライト類、蛍光ヴェストなど)は、いつ暗くなっても良いようにすでにつけている。
今回は初めてリュックサックの上に蛍光ヴェストをかぶせて走った。

9.1km, Hinsbeck ヒンスベック
『信号で左折、B509へ」とあるのを一つ手前の信号で左折してしまった。
交差点脇、レストランのテラスで食事中の客達がそろって
「ここじゃない、直進だよ!!」
の声がかかる。先頭集団が直進したのを見ていた人たちだ。
赤信号で停車中、ブルベについて短く説明した。600km走ると言ったら皆びっくりしている。痛快!

15km地点
平坦基調で快適だけど、前回のニーダーザクセン400kmで疲れさせた右膝が痛くなってきた。やれやれ。

大柄なドイツ人が抜いていった。コースミスだそうだ。
彼には計3回抜かれた。コースミスの連続,笑いながら走り去っていった。

緯度が高いのでとてもゆっくりと暮れていく。その上かなり西寄りなので暮れる時刻も遅いのだ。

50km, ホットルフ (Hottorf)
暗い街灯の下でリカンベントのオランダ人がパンク修理をしている。
ヘッドライトで照らしてやった。

CP 1, 70.4km, アルデンホーフェン (Aldenhofen, 23:04 - 01:40) 00:35, 貯金:1時間05分
Shell ガソリンスタンド。
右膝の痛みはあるけれど、ここまでは順調だった。
深夜なのでスタンドに入れてもらえない。
事情を説明してブルベカードにスタンプを押してもらうのも,飲み物を買うのも安全ガラスの窓越しだ。
トイレが内部にあるので使わせてもらえなかった。
水筒の水も最初は断られた。ねじ込んだら入れてくれたけど、あとで(CP 2で)カードを点検したら時刻が書いてない。
仕方がないので覚えておいた時刻を自分で書いた。(CP 2での事)

再スタートの時、例のオランダ・リカンベントが入ってきた。先に出る。

2kmほど走って脇道に入り、用をたした。
ついでに防寒のために重ね着する。

前方に光っているのはデューレン(Dueren)の発電所だ。
それに向かって左折する交差点を2kmほど行き過ぎた。
交差点がロータリーに改造されていたうえ、デューレン(Dueren)方向の指示がなかったからだ (という気がする)。

コースに戻ると後ろから自転車のライトが見えてきた。
例のオランダ・リカンベント君だ。
しばらく話しながら併走したが、GPSのバッテリー交換の時においていかれた。

85km, ランガーヴェーエ (Langerwehe) 訳すと『長い痛み』か?いやな名前だ。
町を通り過ぎるとなにやら前方に自転車らしい光が見える。
またまた例のオランダ・リカンベント君だった。
ガードレールに座ってこちらを見ている。
「何か問題があるの?」と聞いたら、苦笑しながらトイレットペーパーのロールを掲げた。
なるほどそっちの問題か。大丈夫だというので『お先に失礼』する。

後で主催者から聞いたら、パンクが2回連続した上、お腹を下して100kmでギブアップしたそうだ。
このところ連続DNFらしい。

95kmくらいだったか、登り基調になってきたところでまた前方に自転車のテールライトが見えた
それも3台グループで走っている。すぐに追いついて一緒に走る。
GPSが狂って同じ所をぐるぐる回されたそうだ。
ハノーファーから来た初老夫婦と背の高いドイツ人だ。
奥さんの方はRRにフラットペダルで走っている。2人とも速くはないけど綺麗に流す走りだ。
背の高いドイツ人箱の先ずっと一緒に走ることになったフーベルト君。
私と同世代のコック(料理人)だ。登りでおいて行かれそうになるが下りで飛ばすタイプ。

登りが続く。
フーベルト君のフロントディレーラーが調子悪く,何度もチェーンが落ちた。
フロントはトリプル、後ろは11-23だ。自作のアルミRRで、前輪にはハブダイナモを装備。
溶接してもらったアルミフレームを自分で磨いて塗装したそうだ。

ダウンヒルが終わったと思ったらまたまた登り。
4人で休憩した。フーベルト君がたばこを取り出す。ヲイヲイ、喫煙者かい?

長い登りでまたまたチェーン落ち。手伝った。
その間に老夫婦人に取り残された。
あとはフーベルト君と2人で走る。
僕のGPSはすでに死んでいて、フーベルト君のGPSが頼りだ。

多分110km地点、2人とも疲れていた。時刻は午前03:30。
小綺麗な町、ガラス張りバス停待合所で仮眠することにした。
起床して寝袋をたたむのが面倒なので持っているものをすべて着込む。でもフーベルト君は防寒着を持っていないという。
この寒さでは危険だ。大きなアウトドア用タオルを貸してあげる。これだけでも少しは違うだろう。
携帯目覚ましを30分後にセットしてすぐに眠った。

寒い!!すぐには起きられない。
それでも頑張って起きだし,周りを闊歩した。少し暖まったところでフーベルト君を起こす。寒そうだ。

徐々に明るくなってくる。霧の中を前後しながら走る。
サイコンによると気温は2.3℃まで下がっていた。

2人とも疲れと寒さ,更に空腹でスピードが伸びない。
どこの町だったか・・・ベルギーとの国境手前だったと思う。
日曜日の早朝5時半なのにすでにパン屋が開いていた。
熱い紅茶が飲める。サンドイッチで腹を満たす。
フーベルト君は持っていたバナナが一部黒くなったといって捨てた。もったいないなぁ。
職業柄(コック)、食材にはうるさいんだろう。

EU統合で国境線はもう見えない。審査もない。あるのは標識だけだ。
135.5km、ベルギーに入る。
ベルギーの中で狭い範囲のドイツ語地方。

気温が上がってきて,坂がきつい。路面も荒れている。
フーベルト君は調子が上がって来ているが,こっちは腫れた右膝の痛みでへろへろになっている。
登りでいつも遅れがちに、下りで追いつく。

189.3km、ウェンパーアール、で良いのかな?(Wemperhardt )、ベルギーからルクセンブルクに入った。
フランス語とルクセンブルク語が見える。
依然としてアップダウンがきつい。

ベルギー国境の手前、アレーボーン (Allerborn)のまちに向かって降りていく。
フーベルト君の姿はもう見えない。
町を通過して登りにかかった。高速回転中にシフトを失敗。
チェーンがチェーンリングの外側に飛び出して入れ子になってしまった。
数百メートル先に国境を見ながらチェーンを直す。
一部分曲がっているけれど、偶然持っていたラジオペンチで少し戻した。
走りには影響無さそうだ。

209.6km, やっと国境を越えてベルギーへ。
もうフーベルト君は行ってしまっただろうけど、高速で坂を下る。

220.6km, バストーニュ (Bastogne)に入った。
と、誰かの声がした。フーベルト君だった。待っていてくれたのだそうだ。ありがとう!!!ホッとした。

CP 2, 221.2km, バストーニュ (Bastogne 03:32 - 11:44) 11:10, 貯金はたったの34分だ。
昼時、フリーコントロールなので、レストランを探す。

最初の店はバーで、みんな昼間から飲んでいる。
ここはベルギーのフランス語地方、フーベルト君,フランス語はできないようなので、僕が片言のフランス語で交渉した。
別のレストランに移動し、道ばたの席で太陽を浴びながら、コーラで乾杯する。
今朝の寒さが嘘のようだ。
2人でまあゆっくり行こうとか言っているけれど、あまり時間の余裕はないんだよねぇ。

再スタート、コースを確認するが、どうもキューシートがおかしい。
枚数はあっているしページ数も充分あるのにつながらない??
ページ数を間違えて書いていたのが原因。

これまで南南西に走っていた。ここから東に向かう。
早速登りだ。
229.7km、いくつか頂上を越えて10km、ブラ (Bras)の辺りだったと思う。フーベルト君のGPS電池交換で停車した。
日陰に自転車を引っ張っていったら、突然、後輪がバーストした。
ガラス瓶一本丸々割れて草の中で後輪を狙っていたのだ。
3m離れて立っていたフーベルト君、脛をさすっている。バーストで吹き飛ばされたガラスの破片があたったようだ。
出発前日に買った新品のタイヤがもうお釈迦だ。

偶然タイヤの予備を1本持っていたので、チューブとタイヤを丸ごと新品に替える。
ポンプで軽く空気を入れてすべて装着、さてボンベで圧力をかけようとしたら・・・・????
ボンベを入れておいたリュックサックがない! ああああああああ!!
無理に冷静になって考える。
CP 2のバストーニュ (Bastogne)で食事した時に忘れてきた・・・・・・・
パスポート、防寒着、大事な物が入っている。もし誰かに持ち去られていたらと思うとぞっとする。
くよくよ考えても状況は変わらないので「きっとまだあるさ」と思うことにしてもう考えない。

時間の貯金はもうほとんど無い、というか急がないと次のCPに間に合うかどうか分からない状況だ。
フーベルト君には先に1人で走ってもらうことにした。
お礼を言って握手、お互いに検討と安全な走行を願う。

さて、、、まずはタイヤ交換の続きだ。
問題はタイヤ圧、持っているポンプでなんとか走れる程度まで入れる。
強い日差しの中をバストーニュに向けて10kmの道をもどった。下りだけじゃなくて結構登りもある。

町の手前右側に大きな自転車のショップが見えた!ラッキー!!
タイヤ空気圧を一気に上げてもらう。

レストランに戻ると、ウェイトレスがこっちを見てほほえんだ。
「忘れ物を取りに来たわね」という顔だ。(*⌒▽⌒*)
お礼を言ってついでにアイスクリームを買ったら、おまけに山盛りにしてくれた。
メルスィ・ビアン!

さてコースに戻る。この失敗で2時間半ほど遅れが出てDFNが決定した。

・・・・その2へ・・・・・
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by ichironoda | 2010-05-26 06:47 | 自転車/Fahrrad
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フランクフルト市立オペラ首席コントラバス奏者、ヴィオラ・ダ・ガンバ/ヴィオローネ奏者、野田一郎が、お知らせ、独り言、ドイツ・フランクフルト事情を発信します。


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